2010年4月25日日曜日

Sabbatical中

Ilkaさんという、カラオケで『なごり雪』を歌ったらかなり上手そうなドイツからのゲストさんです。

下は、彼女も行った前回のブログにある九重でのひとコマです。



この写真では、さすがに9ヶ月目の長期旅行者(あと10日程で帰国!)だけあってアヤシげな葉っぱを吸っているように見えなくもない佇まいを上手に醸し出してらっしゃいます。


彼女と話していて“Sabbatical”という知らない単語が出てきたので、教えてもらいました。

実は彼女は学校の先生で、研究や見聞を広めるため(?)に取ることのできる長期休暇のことを“Sabbatical”と言うそうです。職場によってはレポートを定期的に送ったり成果報告をしたりして有給というところもあるそうですが、彼女の場合は無給休暇だそうです。でも1年間休職して、また同じ職場に復帰できるなんてとても素晴らしいシステムだと思います。

日本の会社でこのような制度が全く無いとは思いませんが、本当に『使える』という職場は稀なんじゃないかなー、と思います。2週間休もうと思ったら会社辞めなきゃならん、っていうところ、結構あるんじゃないですか?

くじゅうトレッキング

ASO BASE 3泊のオランダからのWillさんが阿蘇でどこか他に歩くとこない?と言うので九重連山はいかがか、と提案しましたところ「うん、行く。」となりました。

実は私自身九重を歩いたことがなくて、“いつか行かなきゃ、早いとこ行かなきゃ、”と思っていました。

チェックインのお客さんが少なかったその日、妻が「じゃあ、彼連れて行ってきたら?私掃除全部するから。」と、殊勝なことおっしゃいます(あ、ここで敬語はおかしいか)。ありがとう、妻よ。行ってまいります。

と、いうわけで行ってまいりました九重トレッキング。2名増えて私を含め全員で4名(私の車の定員なんです)。

長者原のインフォーメーションセンターで地図をもらって、暗くなる前に帰れるコースをささっと検討し、お昼ちょっとすぎにスタート。

途中見晴らしの良いところでMaaikeさんがうっとりと風景を眺めながらこんな感想を洩らしてました。

「This scenery reminds me of New Zealand!」
(この景色、ニュージーランドを思い出すわぁ!)

私も以前ニュージーランドには行ったことがあり、ちょこっと山歩きもしましたので、『でしょ、でしょ!』という感じになりました。

ここくじゅうには、まだまだ面白そうなコースがいっぱいあります。3、4日かけて歩きまわりたいところだと思いました。半日ではとてもとても…。



阿蘇くじゅう国立公園。阿蘇と九重。ナショナルパークとしてひとつになっています。

今回私が連れて行った3名もスバラシイトレッキングコースだと、とても喜んでいました。問題は自分のアシ(自動車なり、バイクなり)の無い旅行者にとって、阿蘇駅からくじゅう連山へトレッキングへ行こうと思ったら、バスで登山口に到着するのは一番早 いバスでも昼頃になってしまうことです。山歩き大好き欧米人バックパッカーやアシ不使用登山者の為にも、朝早ーくトレッキングスタート地点に着く公共交通機関があればいいのになーと思います。

まあ自己中心的な意見かもしれませんけど。

2010年4月23日金曜日

結果オーライ

チェックイン時、オランダのMaaikyさんはぼそりとこうつぶやきました。

「Tomorrow is my birthday.」
(明日、誕生日なのよねー。)

そうですか、誕生日なんですか。それを聞いて“しまって”(失敬)は、滅多にパーティを主催することがない我々ですが、なにかせねばなるまいとの思い、まあベタですが、菓心なかむらさんでケーキを買って来ることにしました。


そして次の日の夜。

電気を消してロウソクに火をつけてから彼女を呼び出し、即席合唱団始動。



「Happy birth day to you ~…」



驚く彼女。


そしてあろうことかこう言います(一字一句覚えてないので意訳になります)。

「何?なに?ナニ?私今日誕生日じゃないわよ!私の誕生日は8月XX日よ!今日はお父さんの誕生日よォォォ!!」




“ドカン”とウケます。


どうやら彼女は

「Tomorrow is my dad's birthday」
(明日、お父さんの誕生日なのよねー。)

と言っていたらしいのです。

嗚呼勘違い。

おっかしいなぁ。妻も私も、てっきり
「Tomorrow is my birthday」
と言ってたかと思ったのに。

しかし、チェックイン時に『明日父さんの誕生日なのよねー。』とつぶやくのは不意を突きすぎですので、皆さんも気をつけていただきたいと思います(笑)。



まあとにかくこのようなハプニングに見舞われつつ、ASO BASEの夜は親密で和やかな雰囲気の中、ゆっくりと更けてゆくのでありました。



結果オーライ。

2010年4月20日火曜日

史上最大のロボット

未だによく覚えているんですが、私が小学生だったある日、親の友人夫妻が2冊の漫画『鉄腕アトム』を私に買い与えてくれました。

そのうちの1冊が、鉄腕アトムのエピソード中最高傑作との呼び声高い『史上最大のロボット』でした。もう1冊のほうはあまりどんな話だったか覚えてないのですが、この『史上最大のロボット』だけははっきり覚えています。それこそ何回も何回も繰り返し読みました。

多くの皆さんがご存知のように、このエピソードは後に浦沢直樹さんによって『PLUTO』としてリメイクされております。

さて今回突然何の話や、とお思いでしょうが、この『史上最大のロボット』のクライマックスシーン、プルートゥとアトム、そしてボラーとの最後の決闘の舞台が阿蘇山ということ、皆さんご存じだったでしょうか。


もし、アトムに負けたら自爆装置が作動し、大爆発を起こすというプルートゥが言います。


「おれが爆発しても、この阿蘇山の頂上なら人間には決して迷惑はかからない。」


現在ならば“観光客がプルートゥの爆風に巻き込まれ死者多数”というニュース速報が流れることになるはずです。

この連載時期は昭和39年6月~昭和40年1月でした。そのときの阿蘇山のイメージと言えば活発な火山活動で知られる危険な人跡未踏の地だったということでしょうか。

現在では火口のすぐそばまで駐車場があり、火口横は歩きやすくアスファルトで固められています。

世の中便利になりました。

いろんな考えはあるでしょうが、便利すぎて味気ない、と私なぞは思ってしまいます。折角の阿蘇なのに…。



2010年4月13日火曜日

火渡り

阿蘇ベースから徒歩5,6分の西巌殿寺さんで本日、一年間の無病息災を願う火渡りの神事が行われました。

火渡りは一般の方も参加可能で、老若男女多くの方々が長い列を作ってこの荒行に挑戦しました。

掃除の合間を縫って、私もとりあえず参加。


燃えています。あそこ歩いたらフツーに考えたら火傷するよなぁ。などと考えているうちに火渡り開始。私はまだ行列のだいぶ後ろのほうです。

私は予防接種の順番を待つ小学生のような気持ちで、順番を待ちます。

おばちゃん、おじちゃんたちがを燠(おき)を踏みしめて歩いていきます。

皆、歩いていきます。

私よりも年をとっていて、私よりも小さくて、私よりも足が遅いであろうおばちゃん、おじちゃんたちが黙々と歩いていきます。

私は心の中である結論に達します。恐らく、“これは見かけほど熱くはないのだ”と。

そしていよいよ私の番(どきどき)。

せーの、えいっ!

「ザッ」(1歩)

「ザッ」(2歩)

「ザッ」(3歩)

「ジュッ」(と聞こえた気がした)


騙された、と思いました(誰も騙してないけど)。熱いじゃん。しっかりと見かけどおりに。

もしも出川哲郎がここを歩いたなら、かなり分かりやすいリアクションをしてくれたかと思いますが、そのような分かりやすい方はついぞお見かけしませんでした。皆さん我慢強い。

お陰さまで、火傷を少々賜りました(私がフツーに考えることは結構正しかったりします)。これで今年も一年元気に過ごせそうです。

2010年4月9日金曜日

Today is the best day of my travel!

オシャレな都会の若者的外見とは裏腹に、動物園があると入らずにはいられないスイスからお越しのMathiasさん。今まで2週間程度の日本旅行中にもすでに4つくらい動物園に行ったそうです。



彼は、「入れられている檻が狭いとその動物は悲しそうだ。目を見ればわかるよ。」と言ってました。

動物好きに悪い人は“あまり”いないとはよく言われることですが、これはひとつの真理なのかもしれません。


因みに私も結構動物好きです。


面白かったのが彼の阿蘇に来た理由が『パンくんに会う為』で(Youtubeのお陰で世界中にパンくんファンいるなぁ。)阿蘇がどんな所なのか全く知らぬまま阿蘇を訪れ、

そして、

1.山が美しい。
2.活火山だ。
3.ASO BASE BACKPACKERS がキレイ。

ということが発覚(笑)するや否や、3泊することを即決。

そんな彼の阿蘇での二日目が

「Today is the best day of my travel!」

となりました。

まずカドリードミニオンでパンくんと写真撮影(2枚も撮ってました。1枚1050円するのです!)。そして、そこで出会ったとある日本のご家族にランチをご馳走になり、何と中岳火口へのヘリコプターフライト(7000円相当だとか)もご招待!されたそうです。お金払うといってもそのご家族は頑として受け取らなかったとのこと。

それはそれは!阿蘇で良い思い出が出来たなら私も嬉しいです!

まだあと4週間程日本を旅行するという彼には、北海道の旭川動物園をおススメしておきました(私は行ったことないけれど)。

2010年4月7日水曜日

ムーミンの国から。

ムーミンの国、フィンランドからお越しのKristiinaさん、Markkuさんご夫妻。


旦那さんはパイプを愉しみ、キックボードで颯爽と町を流す渋い方です。


名刺をいただいたのですが、ご夫婦お2人ともpsychotherapist(心理療法士)という、何やらカッコいいご職業です。

しかし、本当にカッコいいと思ったのは次のお話を聞いたときです(意訳です)。

「51歳の時に1年間、ひとりで世界旅行に出たんだよ。初めての長期旅行さ。その旅行の為に長年かけてお金貯めたんだけど、1年間でそのお金全~部使っちゃったよ。アハハハ。」

とおっしゃってました。

それを許す奥さんもご立派!というか、奥さんがご立派!

ASO BASE を出発される間際、素敵なプレゼントをいただきました。
ありがたいなぁ。



2010年4月4日日曜日

切ないセリフ。

日本を旅行される外国人の方々は大なり小なり日本に興味があってはるばる海を渡って来られています。

その中でも日本語を勉強していらっしゃる方、日本語が出来る方が、私がこの仕事を始める前に思っていたより結構多いことに少々驚かされました。



日本で生活を始められたNicoleさんと、彼女を訪ねてきたご両親。ご一緒に旅行されていました。

リビングルームにおそらく彼女のものと思われる単語カードが数枚落ちていました。


そこにはまだまだ書き慣れていない、しかし丁寧に書かれたひらがなで





「 も っ と に ほ ん に い た い で す 」


( I want to stay in Japan longer)




…泣かせるセリフじゃあありませんか。

“35歳を超えると涙腺と尿道が緩んでくる”、とはよく言われますが、これを見て私も危うく落涙しそうになりました。

まあ実際そこまではなりませんでしたが(ウソ書いてすみません)、日本語の勉強頑張ってらっしゃるなぁと感心するとともに、確かに、なにかキューンと切ない気持ちにさせられました。

2010年4月2日金曜日

君、居たのか。

私、知りませんでした。

居るんですねー、阿蘇にも…。






…イノシシさんです。さすがは阿蘇。馬と牛だけではありません。

ASO BASEに宿泊されたPierreさん、山を歩いていたらばったり会っちゃったとのことで、とっさに写真を撮ったそうです。お願いして写真を提供していただきました。



イノシシに襲われた時の対処法、皆さんご存知でしょうか?これはお友達に聞いた方法ですが、開脚跳び回避法と言うものがあります(言わないか)。要するに、跳び箱の要領で突進してくるイノシシを飛び越えてかわす方法です。

教えてくれた彼は、「この方法で、ナンボでもかわせるらしいでぇ。」と言い張っていましたが、確かにこれならイケそうな気がします。


もし今度私がイノシシに遭遇したら、とりあえず中指でも立てて怒らせて、突進してきたところを“ひょい”とかわすことをぜひ試してみたいと思います。

かなり大きなイノシシさんだったら、とりあえず親指でも立ててご機嫌を損ねないようにしたいと思います。