2013年7月8日月曜日

本当の阿蘇。


先日、BS-TBSの『日本の名峰絶景探訪』という番組で阿蘇を取りあげていたので録画しておいて昨日見ました。

阿蘇出身だという女優の甲斐まり恵さん(←今後秘かに応援します)が阿蘇五岳の根子岳以外を登山されてました。


以下番組HPからの引用です。


“草を食む牛や馬のどかな草原の風景から、ほとんど人の手が入っていない険しい岩場の急登、そして、月面を思わせる荒涼とした砂漠、九州の名峰を一望する大パノラマまで、変化に富んだ表情を持つ「本当の阿蘇」を求め、山を登る。”


うーむ、『本当の阿蘇』かぁ。



もちろん阿蘇の楽しみ方は人それぞれですが、観光で来られる皆さんに、出来れば阿蘇のこういうところを見て、体感していってほしい、と私が思うようなところをこれでもかというくらい重々しい雰囲気で紹介されていました。


この番組で甲斐さんとガイドの方は仙酔峡尾根から高岳へ登り、高岳のミヤマキリシマが咲き誇る絶景を見た後、火口東側の登山道に降りていってそこから火口を望んでいました。

この場所からの眺めも絶景ですが、実際のところ火口の底は見えません。ガイドの方と甲斐さんがスゴイですねーとかなんとか感想をおしゃべりしているとき、画面は火口内部が一番よく見えるロープウェイ側、火口南側から撮った映像を、さも今この映像をふたりで見ながらしゃべっているかのごとく被せていました。軽ーーく、ごまかしてます。

しかしはっきり言ってそのごまかしたい気持ち、分かります。

この番組のコンセプトに沿った大昔からの信仰の対象である霊山、神秘の活火山である阿蘇にロープウェイとか似合わないですからね。火口すぐ横の駐車場とか、お土産売り場とか、大勢の団体観光客さんの記念撮影とかこういった自然派ドキュメンタリー番組には似合わないですからね。

烏帽子岳へ向かう場面でも、画面では山奥の大草原をひとり歩いているように見えるけれど、その後ろには大きな有料駐車場と人工建造物群があるんだけどねえ、と若干冷めたツッコミをしながら見ていました。




本当の阿蘇って…?



実際の阿蘇は…?



阿蘇も入山料1000円取ったって全く恥ずかしくない(年間パス3、4千円程度にしてほしいけれど)、富士山にも負けないポテンシャルがあると個人的には思ってますが、この番組を見て阿蘇に来た人が実際に来てみてがっかりされないだろうか、とちょっとだけ心配です。

0 件のコメント:

コメントを投稿