2012年12月31日月曜日

よいお年を。

おおみそかです。時の経つのは早いものです。今年を振り返ると、個人的にはひとことで乱暴に言ってしまうえば“ろくでもない年”でしたが、まあ人生良いことばかりじゃないけど、悪いことばかりでもないし…、などと年の終わりらしくそんなことを考えていました。


とりあえず休みに入ったら、南風に吹かれながらシュールな夢でも見ていたいです。


今年来てくださったゲストの皆さま、お世話になった皆さま、どうもありがとうございました。よい正月をお迎えください。

2012年12月25日火曜日

退屈しない。

大切なクリスマス休暇の大半を阿蘇ベースで過ごしてくれたAndrew Zimmern似のJeff Reddingさん。Andrew Zimmernと言われてピンとくる方は多くないと思いますが、アメリカでは超有名人。『bizzare foods』というテレビ番組のホストと聞くか、Jeffさんの写真でも見るとあーあの人かーとピンとくる方もいらっしゃるかと思います。『bizzare foods』の人に似てるって言われたことない?と聞いてみたらやっぱりあるある、と言ってました。

彼はもう20年もアメリカ海軍に在籍していて世界中周った方ですが、私のイメージするアメリカ軍人とは違い、陽気で人当たりが柔らかく、多芸多趣味でサービス精神旺盛な方でした。
彼が阿蘇ベースに寄付してくれたキュウリだけは食べられない私でも食べられるキュウリのピクルス↓。基地内の売り場で3.5$とのこと。でかっ。




そして彼はギターが弾けて、自転車が趣味で、絵も描くし、ジャグラーでもあります。

I've never gotton bored in my life.
(人生で退屈したことないんだよね。)

と言ってたのが印象的です。私も退屈はまずしないですが、基本的にめんどくさがり屋でスピードが大事な現代社会において動き出しが遅い性質なので、彼のように常にアクティブな人は大変尊敬してしまいます。

昨晩のクリスマスイブに阿蘇ベースではホットワインと食べ物を少々振舞ったのですが、彼はそこでジャグリングを披露してくれました。華麗な手さばきに拍手喝さい。




彼はYoutubeにチャンネルを持っていてビデオを編集してたくさんアップロードしてます。黒川温泉のビデオなんかも早速作ってましたし。人に見られるのはウェルカムのようなので下にリンクしておきます。是非ご覧ください。



http://www.youtube.com/user/jjugglerredding

2012年12月22日土曜日

終末の日を過ぎて。

日本では若干盛り上がりに欠けた例のマヤの人類滅亡の日、というかマヤカレンダーが終わりらしいという日が特におお事もなく過ぎてしまいました。


世界が終わるらしいという日を人生で何回も経験するとは昔は思っていませんでしたが、この調子で行くと今後生きているうちにあと4、5回は経験できるのではないかと期待しております。


今回の世界終末騒ぎはしかしながら、世界中でなかなかに大きく取り上げられていたようですね。おかげでメキシコやらグァテマラのマヤの遺跡近くのホテルはその日前後、予約で埋まっているとの記事を読みました。



ふーむ、ホテルが軒並み満室デスカ…。


これは阿蘇にも応用できるかも…。


ということで例えばこんなのどうでしょう。

阿蘇のどこかの古い蔵から大昔の古文書らしき資料が発見され、それを“専門家”が解読したところ、阿蘇山が201X年XX月XX日に噴火するとの予言が書かれている、ということが明らかになります。それが大々的にニュースで流れ、『阿蘇古代人の予言~あなたは201X年大噴火の目撃者となる~』等の本が書店で平積みされたり、そのうち『世界ふしぎ発見!』あたりで特集なんかされたりしたら理想的です。その際、スーパー・クイズマスターの草野さんには阿蘇が大噴火しても、ふもとの平野部から眺めるぶんには安全であることを強調してもらいましょう。


やがてその大噴火予言がフェイスブックやツイッターなどで世界中に広まり、世界各地から世紀の大噴火を見届けようという人々が阿蘇に大挙押し寄せます…。

その噴火予言日には結局いつも通りの穏やかに噴煙を上げるだけだったりするのですが、実は古文書の解読方法によってXX年XX月っていう説と、XX年XX月って言う説と、XX年XX月って言う説が専門家の間でもわかれているとか何とか後出しじゃんけん的に言っといて3回くらいはイケるのではないかと思われます(必ずゴールデンウィーク等のハイシーズンは避け、12月とか6月のローシーズンにすること)。



そして阿蘇ベースではもちろん、その前後は満室の為お断りの電話対応に大わらわ…(ニヤリ)。


・・・妄想が膨らみ思わずニヤリと、さわやかから大きくかけ離れた笑みがこぼれてしまいましたが、観光客を誘致するために話題のペニオク詐欺的な限りなく黒に近いグレーな仕掛けを阿蘇市をあげてしてみるのもアリかもしれません(いや、ナシか・・・)。

2012年12月11日火曜日

はく別荘。

今年の冬新たに移転したはく別荘のオンドルにスイッチを入れたところ、時々無断外泊するようになりました。「あったかければそれでいいのかっ!」と問いただしましたが、知らんぷりされました。
思春期でしょうか?




呼んでも絶対に出てきません。





ニボシぐらいでは出すのは手だけです。

阿蘇ベースお越しの際ははく別荘覗いてみてください…。

2012年12月10日月曜日

上は吹雪いてました。

真冬並の寒さと言っても差支えないと思われる最近の阿蘇です。
昨日久しぶりに車で山の上のほうまで行ってみました。阿蘇ベースのある下のほうは曇りだったのですが上は若干吹雪いてました。




ノーマルタイヤなので慎重に運転。




見るからに寒そうですが、案外大丈夫です。ただし大丈夫なのは
寒さに強い人か、これでもかと着込んでいる人か、気合いが入っている人に限りますので私は今回は大丈夫ではありませんでした。



打って変って本日は快晴。冬らしく空気も澄んで仰ぎ見る山が大変美しいです。



寒い阿蘇ですが、ウスラ寒いという感じではなく、キリッ、っとしっかり寒いのが私が阿蘇の好きなところのひとつでもあります。温泉にも最高の季節ですしね。

2012年12月6日木曜日

やっとこからの発見。

薪ストーブでピザなんかを作るときにウチではパエリアパンを使ってるのですが、焼き上がって取り出すときの為ということで“やっとこ”を妻が買ってきてしまいました(私はそんなもん要らんと言ったのですが)。






やっとこ…。



…やっとこ、やっとこくりだした~。



おもちゃのマーチだらったった~。


らったった~…。


らっつぁった~…。



らっつあんどすた~。ラッツ&スター。



…ラッツ?ネズミの複数形?ネズミと星という意味なのか?




…ウィキペディアで調べてみる。

“バンド名の「RATS & STAR」は「ドブネズミ達と星」を意味し、逆から読んでも「RATS & STAR」となる。下町育ちのドブネズミ達がDoo-Wapを歌うとRATSがひっくり返りSTARになったというのが本義。”

へぇ~~~、知らんかった。しかも逆から読んでもラッツアンドスターとはひねりが利いてる。へぇ~~~。






…ヒマなのか?と思われるでしょうが、ヒマではありません。

2012年12月2日日曜日

師走です。


師走です。
師走らしく気分的に何だかそわそわ、ばたばたしてます。今年ははっきり言うといろいろとろくでもない年でしたが、あと残すところ一ヶ月弱、やり残しのないようがんばります(と、自分に言い聞かせる為に書いてます)。


今年は妻の強い希望に押し切られる形で、クリスマスツリーを仕入れました。今日からBGMにもクリスマスソングを時折差し挟み、自分としては苦手ですが、それなりに“らしい”雰囲気作りにいそしんでます。今年初めに聞く、懐かしのワムのラストクリスマスが流れ、ツリーのイルミネーションがゆっくりと明滅して誰もいないリビングルームに彩りを添えています(←誰もいないのかい)。





と、いうわけで阿蘇ベースそれなりにクリスマスバージョンにしてお待ちしておりまーす。

2012年11月29日木曜日

フレンドリ―さが足りない。


はく(猫)と暮らし始めてすでに1年を過ぎましたが、相変わらず何を考えてるのか、何を言いたいのか分からんことだらけです。状況的に、

「おなか空いたー。」
「外に出たいー。」

は分かります。触っていてゴロゴロ言うので「気分いいー。」も分かるのですが、おなかのほうをさすっていてゴロゴロしていたのに急にカプッと噛みつくこともあり、な、何で?と理解に苦しみます。

下の写真は「開けてよー。」


またおなかのほうを触っているとたまに「ヤメテ。」と警告してくることもあります。この「ヤメテ。」の“みゃー”は特徴的な音ではっきり分かります。これを無視して触り続けると、“シャーッ!”と言ってキレます。今まで私は2回、妻は4回ほどはくにキレられましたが、基本はバカボンのママのように普段はめったに怒らない、おっとり癒し系の性格です。

最近は寒いので私がコタツに入ると必ず膝の上に乗ってきてゴロゴロ言ってくるので大変癒されますが、夏はこっちおいでと言っても知らんぷりして全く寄ってこなかったことを考えると私のことを暖房器具の一種か何かだと思っている可能性も否定できません。また最近は夜になると布団にもぐりこんで来てゴロンと横で寝ます。愛嬌たっぷりで大変癒されますが、ラジオ体操よりも早く起きて「おなか空いた―。」とやりますので、まるで窓を開けっぱなしで暖房をかけているかようにせっかくの癒しが睡眠不足に相殺されてしまいまうのが残念なところです。


いちばんなんとかならんかなあと思うことは、たまーにネコ好きゲストさんに見せようとするとき怖がってすぐ逃げようとすることです。人見知りでビビり屋なんです。ゲストハウスのネコですからこのへんはウチの犬を見習って誰にでもフレンドリーに愛嬌を振りまいてほしいところなのですが。


それをふまえて我こそはというネコ好きゲストさんは是非、「ネコ見せて。」のリクエストをお願いします。ゲストハウスネコとして場馴れしてほしい、という私の願いもありますので、もしはくと仲良くなることが出来たゲストさんにはもれなく…、



えーと、もれなくはくが癒してさしあげます。

2012年11月25日日曜日

遠慮不要。

昔私が住んでいた東海地方では恐らく誰もが知っているであろう、ある宝石屋の名物テレビCMがありました。

そのコマーシャルでは自ら出演する社長(だと思う)が堂々とこんなことを言っていました。

「100万円以上の品がよく売れています!」

これはその当時私にはこう聞こえました。

「1万や2万かそこらのものをお探しの一般庶民のみなさま方はウチにはお呼びじゃありませんからご遠慮くださいねーっ!」

たぶん多くの方々が私と同じように聞こえたんじゃあないかと思います。





先日お泊まりの、先日リタイアされてこれからは何週間の旅行ではなく何ヶ月の旅行に行きたいとおっしゃっていたイングランドのご夫婦、3泊のご予約のところなんと6泊まで延長していただきました!また、ゴボウをお土産に買っていかれた日本語検定試験の為猛勉強中のフランス人女性Fさん、4泊の予定のところ結局7泊もしていただきました!

…などと書こうとしたところ、冒頭でご紹介したテレビコマーシャルを思い出しました。



たしかに連泊のゲストさんは大変ありがたいのは正直なところなのですが、1泊だから阿蘇ベースは遠慮しとこうなどと思われては、我々毎日おかずなしでご飯を食べるくらいの清貧生活を強いられることになり、そのうち何処かとお~~くに行きたくなってくると思いますので、絶対に遠慮はご遠慮ください。



2012年11月15日木曜日

漫画あります。


フランスのイラストレーター、Franckさんが阿蘇ベースのGuestbookに残してくれた絵が流石イラストレーターという感じなのでご紹介します。





火山、温泉、草原(+酒)と阿蘇の魅力がバッチリ描かれています。お見事!、なイラストをどうもありがとう。


フランスは日本と同様に漫画文化が一般に浸透しているようですね。

フランスの漫画をB・D(バンド・デシネ)と呼ぶらしく、邦訳されている作品もちらほらありまして、日本でも近年特に注目度が上がってきているような気もしています。かくいう私もほのかに注目しており、阿蘇ベースにも数冊置いてあります。今回彼らにもおススメ作品を数点教えてもらいまして、おもしろそうなので早速アマゾンで注文してしまいました(英語版です)。興味のある方は是非どうぞ(←阿蘇ベースに泊まって読んでね、という意味です)。

2012年11月14日水曜日

褒められる。


昨日も夕方雹が降り、今日も真昼間から雹が降り、山を見たら上のほうが白く雪化粧をしていました。本格的な冬はもうすぐそこまで来ています。




先日阿蘇ベースにお泊りいただいた自転車旅行の日本語ペラペラ韓国人スーさんが九州の南をひとまわりしてまた帰ってきてくれました。先日最初に泊まった時も阿蘇ベースをずいぶんと気に入っていただきまして、朝2階から見える阿蘇山に感激したらしく、「この施設は5つ星なのに山がこんなによく見えたら7つ星ですよ!」と、私もそりゃ褒めすぎでしょうと思うくらい大袈裟に褒めていただきました。彼は私を見て「ユルブリンナーにそっくりですねえ!」、などとかなり時代を感じる例で褒めてくれましたので、とにかく大袈裟に褒めるのが彼のやり方のようです。実際のところ本当に褒めているのか微妙な部分もありますが、褒められるぶんには悪い気はしませんので、とにかくどうもありがとうございます。

ちなみに私は部分的にはユルブリンナーになかなか似てると言えなくもないですが、全体的には全く似ていないのでそのつもりでがっかりとかしないようにくれぐれもよろしくお願いします。

2012年11月11日日曜日

冬季休業。

閑散期の足音が遠くに聞こえてきたと思っていたら、ふいに肩をトントンと叩かれて振り返ったら閑散期がそこにいた、みたいなB級ホラー映画じみた展開で心臓に負担がかかった日曜夜の阿蘇ベースです。とりあえず閑散期には「しっしっ。」と言っときました。今はまだまだ紅葉も綺麗ですし、本格的な冬を前に山登りには絶好のシーズンですよー。
 
閑散期というと阿蘇で観光業に携わる者としてはアタマの痛いはなしですが、冬はやはり訪れる方が少なくなってしまいます。イヤ、阿蘇の冬も大変美しいんですよ。樹氷も出来るし、凍る滝もある。しかしいかんせん寒くて火口周辺や草千里等を観光するにも多少の気合がいる為、なかなか大賑わいには成り難いのは今のままでは仕方ないと言えるでしょう。

というわけで阿蘇ベースでは真冬にはお休みを取らせていただいており、来年もやはり休ませていただこうと計画してます。最近日程を決めました。

【阿蘇ベース冬季休業期間】
2013年1月11日(金)~2013年2月22日(金)

上記の期間は申し訳ございませんがお休みさせていただきます。うだうだしたり、どこかにちょろっと旅行に行ったり、営業中はなかなかできないことをしてリフレッシュさせていただこうと思っておりますのでご了承ください。この期間でもご予約は受け付けします。

「ええーっ!休むのぉー!ぶーぶー。」というブーイングがそこらじゅうから聞こえるものなら上を向いて歩かなければならない程宿冥利に尽きるというものですが、まっすぐ前を向いて歩けそうなのがいまひとつ寂しいところです。

2012年11月8日木曜日

三周年。


おかげさまでASO BASE BACKPACKERSは三周年を迎えることが出来ました。


震災の起きた二年目に続き、三年目も夏の豪雨災害やその他にもまあいくつかの逆境もあり、実際淡々とすんなり過ぎたわけではなかったわけですが、とにかく無事に三周年を迎えることが出来たこと、今までに泊まっていただいたゲストさん、何度もリピートしていただいているゲストのみなさま、お世話になっている多くのみなさま、友人たちに感謝申し上げます。





韓国語で『そろん』という言葉を私達夫婦間用語としてよく使うのですが、これは“サムい”という意味です。例えば山崎邦正が一発ギャグを披露して松っちゃんが「さぶっ!」とか言ってたアレと同じでして、味気ないとか寂しいとか殺風景とかそんな意味合いで使っています。

阿蘇ベースも亀の歩み並ですが、何もなかったところに少ーしずつモノが入り、それに伴って徐々に“そろんさ”が抜けて来ていると感じています。

ただ今でもまだまだだと思っているので、オープン当初はどれだけ“そろん”だったかと思うと冷汗の出る思いです。今後もまだ手を加えたいところがいろいろありますのでスピードは遅いかもしれませんが、じわりじわりと進化させていこうと思ってます。


とにかく四年目に突入しました。阿蘇にこんな宿があると少しずつ認知されてきているのでしょうか?三年やってきた実感としては、はっきり言ってまだまだな気もしていますが、今後も地道にぼちぼち頑張っていきますので、みなさま今後とも阿蘇ベースをどうぞよろしくお願い致します!



↑薪ストーブで焼いた手作りピザをゲストさんに振るまいました。いい感じで焼けましたよ。

2012年11月6日火曜日

二年ぶり。

 古い友人Nくんがまたひとり増えた家族を連れて二年ぶりに遊びに来てくれました。山登りもしてみたいらしく、しかし子連れなのでサラッと登れる草千里火山博物館裏の杵島岳でも登ろうと思っていたのですが、丁度子供達がオヤスミタイムになったようなので急遽奥さんと子供を残し、男ふたり、“コドモは危ないぜ、おとな用、少ーしヒミツでスバラしくうつくしい”山登りコースに連れていきました。



少ーしヒミツですのでご存じの方も少なくないとは思いますが、普通に観光に来られる方はまず歩かないコースです。しかしながらあっちから、もしくはそっちから登るよりも変化に富んでいて、昔は国内外いろんな所をフラフラウロウロしていたNくんも大絶賛の大変面白いところです。









上の写真は今回初見の次女。二年前にNくん家族が来たとき、お姉さんのほうは私が抱っこしようとすると必ず泣きだしておっさんの心を傷つけるハートブレイカ―なタイプだったのですが、次女は初め私の顔を見るなりなぜかニコッと笑っておっさんをホッとさせる、掴み上手なタイプで、抱っこしても泣きもせず、私の心もこれ以上傷つかずに済みました。

2012年10月31日水曜日

稼働中。

薪ストーブ稼働中。それとも運転中というのか、とにかく焚いてます。




今シーズンの初焚きは10月の最終日となりました。めんどくさくも楽しい作業です。今シーズンもがんばりまーす。

2012年10月28日日曜日

たまにはのんびり。


自転車旅行中のスイスのStefanさん。スイスは治安はいいけど自転車だけは結構盗むやつがいるんだと言っていました。それは意外でした。
3泊の予約だったのをすぐに1泊延長を決めてくれたので、阿蘇ベースを基点に自転車でウロウロ走り回るのかと思いきや、ちょっと休憩、のんびりしたいとのこと。

それもそのはず彼は今年2月から自転車で南米、北米と走ってこられた長期自転車旅行者でした。たまにはのんびりされたい気持ち、わかります。のんびりする場所として阿蘇を選ぶとはさすが長期旅行者。よくわかってらっしゃる。“阿蘇イコールのんびり”と言い切ってしまってもいいくらい阿蘇にはのんびりが似合います。

イヤ、山登りや温泉、自転車、バイク、乗馬や熱気球、そば打ち、陶芸体験等々、阿蘇には楽しめる、遊べるスポットやアトラクションもたくさんあるので言い切るのはやめておきましょう。クレームはお控えください。



次はオーストラリアを2週間ほど旅行してからニュージーランドをキャンプしながらがっつり周ると言っていた彼に、いつ帰国するんですか?と聞いてみるとアイドンノーとのこと。





帰る日を決めてない旅。ちょっと羨ましいのか、すごく羨ましいのか、判断の難しい微妙な気持ちです。

2012年10月26日金曜日

偉い人っぽい。


お金持ちっぽい、ゲイっぽい、ヅラっぽい、昨夜餃子食べたっぽい、とかいろいろありますが、英語が非常に達者で、釣りバカ日誌のスーさんっぽい佇まいをもつMさんはいかにも大企業の重役っぽい、と秘かに思っていました。お話を伺ってみると、やはり皆さんご存じの超有名企業で世界中(60カ国も!)飛び回っていた方でした。



なんと70歳にもなられたそうですが、お友達(後輩と仰ってました)のTさんとふたり、自転車で別府から阿蘇まで走ってきてこれから熊本、天草を通り鹿児島に向かうという、若者がするっぽい旅をされています。非常~に元気です。70歳にもなってこのような旅が出来るなんてほとほと感服致します。





初めてバックパッカーズホステルのようなところに泊まったとのことですが、他の海外からのゲストさんとの会話も楽しまれ、ずいぶんと阿蘇ベースを気に入っていただいたようでお褒めの言葉をたくさんかけていただきました。ありがとうございました。ゴールまで気をつけて走ってくださいねー!

2012年10月24日水曜日

そろそろ…、

おーい、そろそろ出番だぞー!!
今シーズンもよろしく頼むよー!


2012年10月23日火曜日

トゥー・オー・ワン。

いつも行く近所のスーパーのお魚コーナーでは必ず“マルモのおきて”が流れており、先日そこで魚を選んでいたとき、曲に合わせて無意識のままつい「愛がいっぱいランドセルぅ~~」などと口ずさんでしまい、近くにいたおばちゃんに聞かれなかったかとヒヤヒヤしてしまいました。スーパーのお魚コーナーにもこんなトラップが仕掛けられているとは買い物中も気が抜けません。


話は飛びますが、先日宿泊されたニュージーランドのNicolasさんがあまりにデカイので 「How tall are you?」 と聞いてみたら「トゥー・オー・ワン」と答えてくれました。ジョナサン&ジョセフ・ジョースターよりよりでかいな、でも馬場さんほどではないな、関係ないけどニュージーランドの人は結構寒いのにもいつもハーフパンツだな、と思いました。



と、まあそんなことはどうでもいいのですが、ヒッチハイクで阿蘇山をエンジョイされた彼がチェックアウトするとき『今まで世界中いろいろ旅行してきたけど、ここ(阿蘇ベース)はトップ5に入るね!』と褒めてくれました。


ゲストさんからお褒めの言葉をいただくときはいつもとても嬉しいのですが、やはり旅行経験豊富な方に褒められるのは大変光栄です。“one of the top 5 hostel”から-2したトップ3をとりあえずの目標として、ゆっくりですがひとつひとつ進化させていこうと思います。

2012年10月15日月曜日

好評、と言ってもいい。

本日も大変いい天気でした。今年から発売していますが、阿蘇ベースオリジナル“ヒッチハイク”手拭い、なかなか好評です。おととい昨日今日と3日連続で売れたので、今更ながら好評といっても言い過ぎではないんじゃないかと思います。




この文字はお友達の妹さんに書道の先生をやっている方がいたのでタダで書いてもらったものです。私が書いちゃあこうはいきません。手拭い完成品5枚のお礼しかしてなくて申し訳ないです。

まあ私達は手拭い売って儲けようとしているわけでは全くないので手拭い屋さんには申し訳ないような値段設定にしており、実際のところかなり安いと思います。


購入されるのはほとんどが海外の方です。ヒッチハイクに挑戦したみなさんに阿蘇ベースに帰って来てから聞いてみると、比較的短時間で成功されるかたが多いです。本日挑戦したオーストラリアの男性2人組は、行きは20分程でできたと喜んで言ってましたが、20分だと“へー、そこそこ時間かかったね”という感覚に私達はすでになってしまっているくらいです。彼らのひとりは帰って来てからオレも折角だからお土産に、ともう1枚買ってくれました。


しかしこうやって海外からのヒッチハイカーを乗せてあげるようなサービス精神旺盛なみなさんひとりひとりがと日本の印象向上に貢献されています。

“日本人ってとってもフレンドリーで親切だね。”などと言われると、私もドヤ顔を抑えるのに若干神経を使います。

2012年10月14日日曜日

Sさん、デビュー。


好天の続く阿蘇、山歩きや自転車、バイクに絶好の季節のです。ひさしぶりの更新になってしまいましたが、女房に逃げられたとか、痔が突然悪化したとかそんなことはなく、阿蘇ベースはいつもの通り、否、丁度良い気候の今日この頃、いつもより元気5%増しでニコヤカに営業しています。来ていただいたみなさま、リピートしてくださるみなさま、ありがとうございます!


そんななか、いつもお世話になっている阿蘇ネイチャーランド社長のDekkiさんことSさんのデビューライブが昨晩開催されましたので行ってきました。


今年の春頃でしたか、ギターの腕がプロ並みのご近所のKさんからSさんが弟子入りしたこと、秋にデビューさせることを聞いていました。

40歳を目前に、今年の1月にギターを始めたばかり、そして仕事も忙しいであろうおっさん(失礼)が1年もたたずに大勢の前で演奏を披露するとはいやはや全くたいしたものです。自分に置き換えてみるとこれは恐ろしいことです。

演奏前、表情の8割は笑顔なんじゃないかと思われるいつも笑顔のSさんの笑顔も心なしかひきつっているように見えます。観客は40人くらいはいるでしょうか。そりゃあ緊張もするでしょう。

それでも軽妙なトークも交え、ひとりで歌とギター3曲、演り切りました。ギター歴1年未満、ギターの腕はもちろんプロ並みとはいかないですが、たくさん練習された跡がみえます。がんばりました。観客のみなさんも、さながらはじめてのおつかいを見守る親のような心境でハラハラしながら見守りつつ、あたたかな声援を送っていました。



これはひとつの感動のドキュメンタリーでしたね。情熱大陸で放送するべきだったとおもいます。私も元気をもらいました。Sさん、お疲れさまでした。

2012年10月3日水曜日

何度も走っている道ですが。

暑くもなく、寒くもない、山登りや自転車で走るのにとてもよい季節ですね。夕方、日が暮れる前にちょっと自転車で走って来ました。




阿蘇ベースから阿蘇山に向かう登山道路は、レースに出るような自転車乗りのゲストさん曰く、“丁度いい傾斜の坂道”だそうですが、私のような少々運動不足気味のおっさんにはやはり結構キツイです。


ひいひいふうふう登っていると、「がんばれ~!」とすれ違った青年チャリダーに励まされました。
こんなおっさんに向かってタメ口とは韓国だったら許されんぞと思いましたが、ここは日本なのでほのぼのとうれしい気持ちになりました。そんな声援をエネルギーに変え、米塚の見えるとこまで行こうと決めました。


あのカーブまで行けば米塚が見えるだろうと思ってやっとそのカーブまで行くとまだだったり、車では何度も何度も登っていますが自転車で登ってみるとやはりまただいぶ感じが違います。

夕日を見て、帰りは全く漕がずに帰ってきました。




というわけで阿蘇ベース、レンタル自転車やってまーす。

2012年9月26日水曜日

ペトログラフ。


以前隠れキリシタンの十字らしきものがブワーといっぱい彫ってある岩を発見した友人Yさんは(詳しくは以前のブログ)、先日四国や近畿地方の神社仏閣、巨石のあるようなパワースポット等を重点的に回ってきてから考えを改め、あれは隠れキリシタンが残した痕ではなく、もっとはるか昔、縄文人とか要するに古代人が残したものだと確信しましたよ、と言ってました。


確信した、…そうです(ここで(笑)とかつけたらあんまりですのでつけませんが、確信しましたよ、と聞いたときはずいぶんと笑かされました)。

縄文人とか古代人とかシュメール文字とかそちらの方面に以前よりも熱心で、私もついていくのが精一杯です。別に無理してついていかなくてもいいのですが、私もそんなロマンのある(のか?)話は実際のところキライではないのです。

Yさんはその後の探究の結果、他にも阿蘇にペトログラフ(岩刻画)があることを探し出しました。知っている人は知っているところらしく他にもまだあるようですが、その中のひとつに昨日連れて行ってもらいました。











…ウウム、確かに何か彫ってあるゾ。いつの時代のものか分からんし、欲を言うともうちょっとはっきりと何かを模した絵とか文字的な“伝えたい意思を感じさせるもの”だったらいいんだけど、とにかくちょっとすごい気もしないではない。


岩石偏愛症の彼は岩を見るととにかく人の顔とか何かの形に見えてしまうらしく、岩自体の形も古代人が造形してると言い張るのですが、まあそれは岩石偏愛症の症状のひとつということでやんわりと否定しておきました(もちろん本人は納得しませんが)。


あんまりインターネットとかに出してほしくないんですよねー、と言われたヒミツの場所ですのでご案内は出来ませんが、興味のある方でしたらYさんも相談に乗ってくれるでしょう。


その日は日が暮れてから帰りましたが、帰る途中、鹿2頭(別々)、ウリボウ2匹、リス1匹、イタチ1匹を見ました。残念ながらどれも写真は間に合いませんでしたが、阿蘇でナイトサファリしたら結構イケそうなことに気がつきました。



また今度、他のところにも連れて行ってもらってきます。

2012年9月23日日曜日

赤うし丼。



『このオレに あたたかいのはのは 便座だけ』

という涙なしでは詠めないサラリーマン川柳がありますが、先日暖房便座をONにました。朝晩はすでにちょっと寒い秋の阿蘇です。


便座から食べ物へと話題はヴィダルサスーンのようにスムースに移行しますが、昨日阿蘇で行列のできる話題の食堂へ行ってきました。阿蘇ベースから車で10数分、隣町の内牧にある赤うし丼が大人気のいまきん食堂さんです。色々なメディアで紹介されているらしく、聞くところによると、テレビ番組のいきなり黄金伝説からU字工事が食べに来たこともあるそうです。私達もそのうち食べに行きたいとずっと思ってました。

私達は土日も平日もあまり関係ないので平日に行けばいいのですが、行列がどのくらいになるのか確かめる為にも昨日(土曜日)行ってきました。文庫本持って。ちょっとわかり難いかもしれませんが、見てくださいこの行列。




午後1時頃からたっぷり1時間半待ちました。食べ物の為にこれだけ待ったのは生まれて初めてじゃないかと思います(でも大半は車の中で本読みながら待ってたので楽勝でしたが)。

阿蘇ベース近くのお肉屋さんが卸している(と聞きました)上質な赤うしの厚切りががっつりと載っており、見た目からして大変インパクトがあります。コレは大盛り、1,300円也。





もちろん味だって大変おいしかったです。肉食べたー、という気になりました。


また、いまきんさんはちゃんぽんも大変有名です。



レンゲのポジションがいささか不自然なのは撮影前に少し食べてしまった為です。ごまかしきれてなさそうなので正直に言っておきます。またしてもフライングしてしまいました。

ちゃんぽんも大変おいしかったです。ごちそうさまでした。

2012年9月17日月曜日

縁起がいい。

 私は子供の頃から阿蘇にいたわけではなく、つい3年前に移住してきた者なのでコイツが阿蘇でどれくらい珍しいかわかりませんが、私にとっては生で見るのはホント小学生以来。






玉虫です。

掃除終了時外を見ると風に煽られながら何かがフイーンと飛んでました。あの独特の色、カナブンの飛び方じゃないし…、「ひょ、ひょっとしてアレ玉虫じゃ…。」ドキドキしながら後を追いかけ、着地したときにパッと捕まえました。いやー、ホントに玉虫だ。ウレシー。玉虫がいるなんて流石は阿蘇。






どーですこの光沢。ゴージャスですねー。何かいいことありそうな気がします。

2012年9月16日日曜日

一発芸。


先日のこと、私達が犬を飼っていることに気付いたオーストラリアのTomさんから犬見せて、というリクエストがありました。たまーーにですがこのリクエストをいただきます。ナイスリクエストです!

とにかくウチのキキは知らない人が大好きなので、ちぎれんばかりに尻尾を振ってオオヨロコビします。



こーゆー時、飼い主としてはウチの犬のちょっといートコ見せちゃおーかなー、という心理がムクムクと湧き上がってくるものです。ちっちゃい頃は、ヨロコビ過ぎて、コーフンして腸が活発化するのかもよおしてしまい、ずいぶんと恥ずかしい思いをしたものです。



最近のキキの得意技。ニボシを鼻の上に乗せて待たせて、





ヨダレが出るまで待たせて、



ヨシ!と言ったら落とさずにパクっと食べるウルトラB級一発芸です。


Tomさんにこの技を披露しました。2回連続成功。「Impressive!!」(スゴイ!)とずいぶんと感心されました。そして3回目、最後のニボシです。その挑戦前、彼はちょっと待ってと言ってカメラを構えました。動画で撮影するとのこと。

ひょっとしてYoutubeに投稿されちゃって、再生回数10万とか超えちゃって、そしてウチのキキを見にゲストさんが来ちゃうかもという妄想が一瞬で頭の中を駆け巡りました。



私はキキに言いました。「次本番だからな。ビデオ撮るから絶対失敗すんなよ。」



………ヨシ!








失敗。

まったく誰に似たのか本番に弱いんだから。

台風の、

台風の、ばかやろー!

台風の、ばかやろー…

台風の、ばかやろー…
 
台風の、ばかやろー…








あー、少しすっきりした。

2012年9月7日金曜日

猿は怖い。

つい3日くらい前に猿の惑星ジェネシスのDVDを借りて見ました。まあぼんやりと何だか薄っぺらいハナシだなあと思いましたが、シーザーこと主人公のお猿さんの深い知性を宿す瞳は少し印象に残ってます。
そしたら、本日パンくんが研修生を襲うというブラックジョークのようなショッキングなニュースが入ってきました。パンくんも『ノオオオォォォォ~~~!!!』とか叫び出しそうな雰囲気ありますからね(ナイか…)。


引退前のイタい汚点になる事件で被害者の方はもちろん、パンくんにも同情します。



そこでサルにまつわる昔話なのですが、インドの聖地バラナシの安宿でのこと。ドアを開け放してある部屋のベッドの上でうだうだしてると、視界の隅に何かがササッと動きました。パッとそちらを見てアッと思いました。サルです。サルが部屋に入ってきました。呆気にとられていると、机の上に置いてあった私のバナナをわしっと掴みました。“オレのバナナ、盗られる!”と気付いてガバッと起きたものの時すでに遅し、ましらの如く(←そのまんま)逃げ去ってしまいました。


そして次の日かその次の日か覚えてませんが、その宿の屋上でまたうだうだしていた時、屋上の縁にサルが座っていました。とにかくバラナシにはサルがいっぱいいるのでそれがバナナを盗ったサルだとは思いませんでしたが、とにかくサルはオレのバナナの仇、連帯責任を取ってもらおーか、とじわじわ近づいていきました。そしてその猿と私の距離約2メートル、こっちをじーっと見ていますが、猿、まだ逃げません。そこで私は静かに両手を持ち上げファイティングポーズをとりました。ボクシングは好きでよく見てましたし、実際ボクシングの経験は無いですが、鏡前でのシャドーボクシング歴だけは結構長かったのでなかなか様になっているはずです。
『オラ、どーだ。ビビっただろ。さっさと逃げた方が身のためだぜぇ。』と心の中で挑発しました。するとその猿、私の体重の4分の1もないだろうになんと私に向かってシャーーッ!!とか言って威嚇してきたのでした。…奴、やる気です。



私は、『ええっ!に、逃げないの??き、聞いてないよー!』と思いました。絶対すぐ逃げると思ってたのに。その時の私をマンガにしたら絶対額に汗が描かれていたはずです。


私は仕方ないので素早くあたりを見回し、棒のようなものを発見。それを取ってきて、再び猿に突進すると、今度はさすがにウキキッとか言いながら逃げていきました。

『フン、ざ、ザマーミロ。人間サマに逆らうと怖いんだぞー。』と心の中で言ってやりました。私の強さを身にしみて思い知ったであろうあの猿はその後2度と人間サマに逆らうことはないんじゃないかと思いますが、実際のところはどうか知りません。



イヤー、猿って結構怖いなあと思った20代前半の冬。

2012年9月2日日曜日

熊本阿蘇間電車開通。


熊本阿蘇間の列車の運行が明日9月3日から再開します。大分方面へは引き続きJR代行バスが途中の豊後竹田駅まで往復して、電車と連絡します。


阿蘇(宮地駅)豊後竹田間の線路の開通がいつ頃になるか、JR九州のHPを見ても情報が告示されていないのでわかりませんが、先日公開されたレールがぐにゃぐにゃになった写真や、線路下の地面がごっそり流されてレールと枕木が空中に残されているような写真を見るとまだしばらくがかかるものと覚悟はしています。

しかしながら、別府、阿蘇、熊本と九州を代表する観光地を結ぶJR路線がバス代行運転で繋がっているとはいえ“不完全な状態”であるということはJRパスという外国人専用日数限定電車乗り放題チケットを使う外国人旅行者にとって、従来よりも、一段階強い動機がないと阿蘇という観光地まで足を伸ばす決断しないということになります。




すでに10回近く阿蘇ベースに来ていただいているリピーターのT夫妻が昨晩いらっしゃって「外国人がいない阿蘇ベースは初めて。」とちょっと驚かれたのですが、確かにそれはなかなか珍しく、外国人訪問者の減少はやはり感じています。


阿蘇ベースというと外人さんの多いとこ、と認識されていますし、まあ言えばその通りなのでJR豊肥本線の早期の完全復旧を心待ちにしています。

2012年8月30日木曜日

時代は変わる。

少し前に延長延長で5泊もしてくれたポーランド国籍のTomさんと、同じく延長延長で6泊もしてくれた旦那フランス、奥さんアルゼンチンのCelesteさん、Xavierさんご夫妻がいました。

どちらもすでに世界中何ヶ月も旅行を続けてらっしゃる方々でした。阿蘇ベースを気に入ってくれて延長していただけるのはたいへんありがたいですし、うれしいです。


彼らは長期旅行者らしく、ジツにのんびりしていました。いつも11時過ぎにゴソゴソと起きだしてその頃には掃除も始まっており、実際のところ少し邪魔なのですが、大変ありがたい連泊ゲストさんですからさりげなく口笛で“蛍の光”のナンバーを聞かせてあげたりしてました(連泊ゲストさんへのロックアウトはありませんので昼間館内でのんびりされても全然OKですよ)。


何故彼らはそんなにのんびりしているのかというと、ひとことで言うとかなり長い旅行をしているからなのですが、聞いてみるとなんと彼らは母国の会社に在籍しており、インターネットを使い仕事をしながら、給料が支払われながら、旅行しているとのことでした。

Xavierさんは滞在中毎晩500mlのビールを4,5本飲んでから仕事はどうやらその後に、本国の時間に合わせてしているようでした。

Tomさんは見た目30前くらいとまだ若く、ずいぶんとアタマの良さそうな知的な印象を持ったのですが、果たしてiphoneのデザイナーだか何だかとのことでした。英語も全くネイティブのようで、ある日仕事の電話っぽいのが掃除をしていた私の耳に入ってきた時、ポーランド語なのか私にはわかりませんが違う言語で話をしていました。それが途中でひらりと英語になったり、またふらりと前の言語に戻ったりして、“もう別にどっち語でもいいんだけどぉー”、という自然な感じで、“スッゲー、カッコイー”、と思わずうっとり聞き入ってしまいました。しかしポーランドの方から見るとひょっとしたらル―大柴的に聞こえる可能性もあるのかもしれないと思い直し、うっとりしたことを少し反省しました。

彼は次は中国に行く予定だったところ、予定を変えて沖縄に飛んでいきました。そこから台湾に行こうかなーなんて言ってましたが、そんなフレキシブルなところもなんだかとても羨ましい。


しかし世界を何カ月もかけて旅行しながらそれでいて会社という組織の中で働いているなんて、時代は変わっていきますねー。

2012年8月28日火曜日

種。


しょっちゅうではないですが、たまーーにゲストさんからちょっとしたものをいただくことがありあります。ちょっとしたもの、というのはオーストラリアで言うとコアラクリップとかそういう類ものです。


アメリカのMarioさん。アメリカっぽくなく控え目でおとなしい感じの口ひげは無いですがマリオさん。彼はなにやらアメリカでの生活に嫌気がさしたらしく、以前アラスカで漁師他様々な仕事をしたそうで、今は日本に来たばかり。これから旅行しながら何か仕事が出来ないか探すとのことです。グッドラック。

そのMarioさんからめずらしいものをいただきました。






オリーブの種です。

種とは意表を突かれました。これは是非ともパクりたい使える小土産だと思いました。オリーブの木植えたいなあ、なんて話をしてたこともありますので大変うれしかったです。ありがとうございます。

10年後には自家製オリーブの塩漬けをツマミにワインが飲めるのではないかと期待して大事に育てますね。


2012年8月18日土曜日

初泳ぎ。

ウチのキキ(犬)がまだ小さい頃に川に連れていった時、コーフンして水辺をはしゃぎまわり、突然足がつかない深いところに入ってしまい、相当びっくりしたらしく、マツコデラックスに追いかけられているような必死な表情で足がつくところまで泳ぎ帰ったことがあります。私は傍で見ながら大笑いしてましたが、それ以来、水場は大好きなのですがウチの奥さんと同じく足のつかない場所には決して入らないビビり屋さんになってしまいました。本来泳ぎ好きの犬種であるレトリバーとしてそれはいかんだろうと去年水遊び場に連れて行ったときに特訓して、なんとかすこしは泳げるようにはなりました。




そして今年、このまま1回も川で泳ぐこともなく夏が終わりそうだったので、そんな夏に価値は無い、とばかりにとにかくこの際近場でも仕方ないからキキを連れて昨日よーーーやく初水遊びに行ってきました。


さあ遊ぶぞ、と水に入ります。キキも去年泳いだことを覚えているのか、初めは少し躊躇したものの、足のつかないところへも果敢に進入してきます。


手足のバタバタを止めたら沈む、と信じて疑わない鬼気迫る表情で手足をバタバタさせながら私の後を必死についてきます。おかげで何度も前足で引っ掻かれました。痛いっつーの。


しばらくすると若干自信をつけてきたか、だんだん泳ぐのが楽しくなってきたように見えます。補助輪を外して初めて自転車に乗り、だんだんうまく乗りこなせるようになってきた子供のようです。



でもまだまだ余裕が無いですね。プカプカ浮いていられるくらいになるまで練習したかったですが寒くなったのと雷が鳴り出したのとで時間切れ。今年の夏、もう一回連れて行ってやれるかなー。

57号線開通します。

熊本から阿蘇を経由して大分へ結ぶメイン道路の国道57号線、阿蘇山の東外輪山を登る箇所が先月の九州北部豪雨により不通になっておりましたが、懸命の復旧作業により明後日20日に開通します。それに伴い、JRバス代行運転を開始します。

これにより別府、阿蘇、熊本と九州を代表する観光地を結ぶJR路線がいちおう(というのは代行バス輸送区間がありますので)繋がり、JR切符での九州横断が可能になるのでお知らせしておきます。

尚、線路も9月3日には熊本、阿蘇間は復旧して通常運転を開始する予定です。

詳しくはコチラ↓

http://www.jrkyushu.co.jp/kyudai_houhi_mikomi.pdf



少し前まである他県のツーリストインフォーメーションセンターでは阿蘇方面は災害のために熊本から電車では行けなくてバス代行があるけれど、それはものすごーく時間がかかりますよ(It takes VERY long)、などと旅行者に伝えていたという話も聞いております。この“ものすごーく”というのが風評です。ちゃんと仕事をしてほしいですね。





2012年8月17日金曜日

ほほえましい。

お盆期間中はたくさんの方にお越しいただき、ありがとうございました。

こういう会社が休みの時期は家族連れの方々が多くなる傾向があります。
阿蘇ベースの場合、3人家族の場合はなんとかツインの部屋かダブルルームプラスの部屋でエキストラの布団を敷いて(または小さいお子さまの場合は無しで)対応できますが、4人家族の場合はひとつのプライベート部屋では狭い為お断りしており、部屋をふたつ借りていただいております。

ドミトリー(相部屋)は4人部屋ですが、入り口がドアではなくカーテンになっており、10歳未満のお子さまはお断りしています。

このお盆期間中に、ある4人のゲストさんがドミトリーの部屋を予約されました。いらしたところ、ご家族でした。

こどもがふたり、お姉さんと弟。そしてその弟さん、かわらしいけど…、小さいぞ。

10歳以下ドミトリーダメポリシーをお読みになっていなかったか。しかし他のプライベートルームは無いし困ったなあ。でも言わなきゃあな。出来ればそのこがいないところで聞きたいけど、ずっと横にいるからしょうがない…。


「あ、あのー、お子さん何歳ですか?」

「あっ、ああー、この子ちっちゃいけどこれでも10歳、小学校4年生なんですよー。」

と私達の規則をよくご存じだったようで、そう仰いました。それはたいへん失礼しました。

横で聞いていたその子は「だってぜんぜん大きくならんもーん。」と少し拗ねたように言いました。
彼のプライドを傷つけてしまったようです。私は、“失敗した”と内心若干動揺したので「いやー、男は中学校入ってから大きくなるよ。俺もそうだったし。」などと気の利いた大人のフォローも、うまく出ませんでした(だいたい後からあー言えばよかったー、などと後悔するんだよなー、私の場合。)。


そしてそのご家族のチェックアウト時、受付にいる私達に向かってその弟さん「どうもありがとうございました。」と少し照れながら、でもはっきり聞こえるように言ってくれました。おかあさんが横で「もっと大きな声で言わんかい。」と頭をぺしっ!と軽くはたきます。ほほえましい光景です。

じゃあバイバーイ、と手を振る私、手を振り返す弟。その手が何故か空中で停まりました。


私の手と彼の手、その距離30cm程、“??”と思いましたがどうやらハイタッチを待ってるようです。趣旨はよく解りませんがとにかくパシッと力強くハイタッチ。横にいた妻も「私も私も!」とハイタッチ。


ほほえましい男の子でした。大きくなれよ~。

2012年8月8日水曜日

気まずい。

10数年前のバックパック旅行中の、現在大変シリアスな状況下にあると伝えられている中東シリアでのはなし。

どこの街か忘れましたがダマスカスではなかったどこかの街を歩いていると、ひとりの青年が私の拙すぎる英語より数段上手な日本語で話しかけてきました。
海外において日本語で話しかけてくる人物は怪しい場合も多いのですが、その学生風の青年は純粋に日本語を話したくて声をかけてきた様子でした。

どこから来たのデスカ?何で日本語がそんなにできるの?どのくらい旅行してるんデスカ?シリアは何がおいしいの?等々、はっきり言って何を話したのかはよく覚えてないですが、たぶんそんなような話をしていたんだと思います。すると唐突に彼が言いました(これははっきり覚えてます)。

「ワタシ、ニホンジンがなんでアメリカがキライかシッテマス。」


え?(オレ、アメリカキライなんて一言も言ってないけど…。)」



「ヒロシマ、ナガサキ…。」


人類史上未曽有の核兵器による無差別大虐殺ですので、今でこそシリアの人が知っていることに何の不思議もないと考えられますが、唐突だったこともあり、世間知らずな若造だったこともあり、日本から遠く離れたシリアの人の口から広島、長崎という単語が出たことに少なからず衝撃を受けたのでした。

その彼はアメリカが大キライみたいでした。私も特にアメリカを擁護する理由など何ひとつないどころか、アメリカという国をこき下ろすことに関して実際のところ決してやぶさかでない気持ちもありましたので、だよねー、アメリカってなんかすっごく傲慢だよねー、的なハナシにひとしきり国境を越えた大輪の花が咲いたのでした。




そして話は変わり、彼は私の着ている服がトテモカッコイイとホメだしました。その服は日本で買って確か1万円くらいもした私にしてはかなりの高級品でした。黒いウインドブレーカーのようでいて膝くらいまでの長さがあり、雨が降っても水を通さずレインコート代わりにもなり、軽くて、コンパクトにたためるその服は、その時すでに日本を出てから半年を越えていた長期の旅行中に大変重宝していた自分でも大のお気に入りでした。


彼は、その服はメイドインジャパンでしょう?やっぱりメイドインジャパンはクオリティがチガイマスネー。などとホメ倒してきます。私は日本人として得意げな表情を押し殺し、どこ製だったかなー、やっぱりメイドインジャパンなのかなー、などと呑気にほざきつつ服についているタグをふたりしてさがしました。



 ありました。そしてそこにはこう書いてありました…。







“MADE IN USA”


「あっ。」とか思わず口から漏れてしまったんじゃないかと思います。

ここでまさかのメイドインUSA。

MADE IN UAEでも MADE IN USSRでも何でもいいですが、USAだけは勘弁してほしかった、その時一番あってはならないメイドインです。



気まずい沈黙がしばらく流れ、突如として裏切り者みたくなってしまった私はいたたまれない気持ちのまま、ぎこちなく話題を変えたのでした。








彼は今も元気かなあ…。



2012年8月4日土曜日

復活。

ジージジジーーーーィジジジジィーーージジジジジジジジ…以下略。」 と、数日前の朝パソコンのスイッチを入れると変な音がしました。
アレ、セミ入った?などとボケる余裕もなく、とりあえず中を開けてかなり溜まったホコリを掃除機で吸い込みどうだ治ったか!と両手を握りあわせつつ再びスイッチを入れてみるとさらに音が大きくなったような気さえします。


こうなったら仕方無い、ここは腕の見せどころとすかさずサポートデスクに電話。


そして本日文字通り虫の息だったパソコンが部品交換出張サポートにより力強く復活。延長保証に入っていて良かったなあ。

2012年7月29日日曜日

暑い。

今日も暑かったです。阿蘇は熊本市内と比べると3~5℃くらい気温が低く、比較的過ごしやすいとは言え連日の30℃越え。暑いものは暑いです。


『暑いことに価値は無い。もし水遊びが出来ないならば…。』


と、どこかのハードボイルドな人が言っていたような気がします。逆に言うと水遊びさえできれば、ガンガン暑くても構わない、ということになるかと思います。


私は全くその通りだと思ったのですが、よく考えてみるとそれは私が言ったことだったのでハードボイルドというのは甚だしい勘違いでした。



川に泳ぎに行きたいんだけどなぁ…。

2012年7月28日土曜日

デスパレートに必要です…。

『デスパレートな妻たち』というおそらく女性しか見ない(←偏見?)アメリカ発のテレビドラマシリーズがあります。
なんとなくデス(死)とかパレート、パレード(行進)的なイメージから魔女の奥さんたちがアンタんとこの旦那はどーだこーだ、とか誰誰が浮気したから魔法で懲らしめてやるだとかそんなドラマなのかなと漠然と思ってました。

私はやはりここは男らしくこのドラマを見たこともないし興味も全くないのですが、このデスパレートというはなんぞやとほんのすこしだけ気になっていました。

で、このデスパレート、実はdesperate[de'spərət]といことが判明するまでもなく判明。以下スペースアルクさんより、

 desperate

【名】

    《the ~》絶望した人々

【形】

    1.〔事態などが〕絶望的な
    2.〔人・行動などが〕自暴自棄の、やけくそになった、捨て身の
    3.〔人が~を〕したくて[欲しくて]たまらない
    4.〔試み・努力などが〕必死の、死に物狂いの
    5.〔戦いなどが〕決死の、血みどろの

原題『Desperate Housewives』。日本語でぴったりの訳がなかったので『デスパレートな妻たち』のような日本人としては“?”なタイトルになったのだと推測します。


そしてそれがどうしたか、というと、実は今阿蘇ベースでヘルパーさんが、“Desperately”必要なのでどうぞこの機会にご応募ください、ということを言いたかっただけなのであります。


決して怖くはありませんので興味のある方はコチラ asobase@aso-backpackers.com かコチラ 0967-34-0408 まで是非どーぞ。

2012年7月24日火曜日

阿蘇登山バス通常運行に戻る。

というわけで、火口へのバスが通常どおりの運行に戻りました。途中片側交互通行の箇所がありますがいつものルートです。

本日も暑くなりました。これからが夏本番。スタートで完全にずっこけてますが、カール君のような後半の追い上げを是非とも見せたいところです…。

2012年7月23日月曜日

火口への道路通行可。

坊中線と言われる阿蘇ベースの横を走る阿蘇駅から火口へ向かう道路、1箇所大きく崩落している箇所があり通行止めになっていましたが、本日から片側交互通行での通行が可能となりました。

崩落個所が結構ごっついので大型車両であるバスは今晩もう一度慎重に調査してから通行可かどうかの判断をするとのことです。通行可なら迂回路での1日4本の臨時ダイヤを直ちに1日7本の通常ダイヤに戻すそうです。



梅雨明けもしたようですので、これから徐々に訪れる方も増えてきてくれると思います。しかしまだまだ「そちらはどんな様子ですか?」「行ってもいいんですか?」といった問い合わせをよくいただきます。



博多華丸さんか川平慈英さんにひとことビシッと言ってもらえないかお願いしたい気持ちでいっぱいです。

2012年7月18日水曜日

来てもいいんです。

阿蘇ベース横から阿蘇山に向けて走る道路は一時期片側交互通行も行ったようですが、7月18日現在また通行止になっております。

しかしながら本日より阿蘇登山バスの運行が再開されております。阿蘇山の西、熊本方面から山に登る道路は通行に支障が無く、阿蘇駅からそちらまで回り道して、火口のロープウェー乗り場まで運行します。本数は通常より少なく1日4本となっております。

ロープウェイ含む山上の施設は通常通り営業しております。阿蘇方面の道路状況などまだまだ災害の混乱は続いており、河川の氾濫により広域で床上、床下浸水の被害を受けた隣町の内牧等でもボランティアを必要としています↓。


http://www.aso.ne.jp/a-syakyo/news/index.cgi?mode=dsp&no=3&num

しかし幸いにも被害の少なかったところでは通常の営業もされております。阿蘇で観光業に携わっているものとしては、今ここに“遊びに”来るのは不謹慎だとか遠慮しといたほうがいいだとかそういう空気は作りたくはないです。いいんですよ、火口見て「わー!」とか「おおー!」とか言いながら記念撮影したって。阿蘇は変わらず美しいですから。


2012年7月15日日曜日

登山バスについてお知らせ。


阿蘇駅から阿蘇山のロープウェイ乗り場に行く道(阿蘇ベース横の道)が途中から通行止めになっております。よってその道を通る阿蘇登山バスが本日7月15日現在運休しております。

回り道をすれば車で火口まで行けますが、バスで行くつもりだった方は今のところ無理です。

様子を見て来ましたが、道路に石や岩がごろごろ散乱しており、崖崩れ跡もありました。石や岩をどけるのはすぐだと思いますが、1箇所道路が崩れていたのが素人目にもやっかいそうです。片側交互通行で通すのかどうか・・・。














こんなでっかい岩が流されてきたのを見るとあらためて凄まじい雨だったんだなと思います。













無理においでくださいとは言いませんが、とりあえず阿蘇ベースは通常通り営業しております。

2012年7月12日木曜日

unprecedented rainfall


「電車が止まってるんだって。(英語)」、と朝受付が空く前にチェックアウトして駅まで行ってきたというゲストさんが戻っていました。ゆうべあれだけ降ったらそうだよなあと思ったのですが、事態がそれよりはるかに深刻だったこと知ったのはそのだいぶ後でした。

“これまでに経験したことのないような大雨”とのことです。

阿蘇ベースの周辺は確かに雨はひどく降ったものの浸水被害などは無く大丈夫です。

ただ電車、バスが全く動いていないためチェックアウトしたゲストさん達、熊本の街まで行く交通手段が無く、また大分方面から本州に抜けたくても行くことができないいわゆる“陸の孤島”状況が続いております。

現在復旧に向けて懸命な作業が続いていると思いますが、そうした困っている人たちの為に頑張ってください。



そして今回の豪雨で亡くなった方のご冥福をお祈りします。

2012年7月11日水曜日

ワスレ、ラレナイ。

キリマンジャロは、高さ19,710フィートの、雪におおわれた山で、アフリカ第一の高峰だといわれる。その西の頂はマサイ語で、“神の家(ヌガイエ・ヌガイ)”と呼ばれ、その西の山頂のすぐそばには、ひからびて凍りついた一頭の豹の屍が横たわっている。そんな高いところまで、その豹が何を求めてきたのか、今までだれも説明したものがいない。

~キリマンジャロの雪(ヘミングウェイ)より~



1997年夏―タイ、バンコクでない何処か地方都市(←忘れた)。

私はいつものようにビーチサンダルでぺったんぺったん街を闊歩しておりました…。

ぺったんぺったんぺったんぺったん…


…ぺったんぺったんぺっ“プチッ!”


なんか踏んだっ!と思いました。しかもサンダル越しに踏んだのではなく、ナゼかフレッシュな生の感触です。


足の裏を確認すると、踵のど真ん中にハエが潰れてひっついていました。

「うへっ。キッタネー。」と慌ててピシッと人差し指で弾き飛ばしました。


…。

しかし…、と少し冷静になって考えました。


あくまでフツーに歩いていた足の踵とビーチサンダルの僅かな隙間、そして片足が地面を離れて再び地面を踏みしめるまでのほんの一瞬、その瞬間、そのハエは何を思ってその危険な空間に突入しようとしたのか…?

その当時ふたつの物語がふと私の頭に浮かびました。
リチャード・バックの『かもめのジョナサン』とヘミングウェイの『キリマンジャロの雪』…、

をアッシュが回想している『バナナフィッシュ』の名シーンです。



その隙間、オレなら…、イケる!とスピードの向う側を夢見たハエの自分の生命をかけた挑戦だったのか。

それとも私がその昔北海道で起こしたバイク事故のようにキラキラと光る美しい海に見とれながら走っていてふと視線を前方に移すと(←ふと移してどーする)もはや手遅れな距離に右折車両が停まっていた時と同じような感じだったのか(←馬鹿)。


今でも時々、このハエのことを思い出します。高みへ、高みへと登りつめる孤高の精神を持つ希有なハエだったのか、ただの馬鹿だったのか分からないハエのことを…。

2012年6月23日土曜日

晴れました(昨日)。


 昨日は梅雨の中休み、久しぶりの晴天。

久しぶりにレンタルバイク(阿蘇ベースのですよ。)でプチツーリングに行ってきました。

こんな景色や


あんな景色の中、



風を切って走るのはやはり気持ちいいですね。来てみるとわかると思いますが、空の広さが都会とは全然違います。ずーっと街にいる方はたまにはこういう阿蘇のようなところに来てみたら命の洗濯になるかと思います。住んでいるわたしは洗濯のしすぎで縮んだりヨレヨレになったりするかというと全っ然しませんね。阿蘇はそれほどスバラシイのです。




HONDA PCXです。125ccスクーターの中では一番かっこいいと個人的には思ってます。
アイドリングストップ機能付きのバイクですが信号も渋滞もあまりないし、その機能いらないからその分安くしてくれたらよかったのにとか、全く無意味なことを考えたりします。

2012年6月19日火曜日

コーべビーフ。



あるアメリカのゲストさんと。
「次はどこへ行くんですか?」
「神戸よ!コーべビーフを食べに行くの!」

また別のオーストラリアのゲストさん、
「あそこのスーパーで脂肪が細かく入った牛肉を見たんだけど、あれはコーべビーフなのか?」

少し前にたて続けにあったやりとりです。







欧米人の神戸ビーフに対する知名度はSUSHI、TENPURAの次に来るのではないかと思う程高いです。飛騨牛や米沢牛や松坂牛や豊後牛等々全国にブランド牛はありますが、“KOBE BEEF”の知名度がダントツに高いような気がします。

私は特に畜産業に詳しくもないので果たしてこれが神戸牛だけなのかは知りませんが、“牛にビールを飲ませて”、“毎日マッサージをしている”、ということを欧米の実に多くの方々が知っているようです。

私が昔アメリカに出張していた時よくテレビを見ていたのですが、神戸ビーフの話題や特集が放送されたことも一度や二度ではなかったと思います。

例えば私が『MAN VS. WILD』、『THE SIMPSONS』に続いて楽しみにしていた番組に『BIZARRE FOOD』(奇妙な食べ物)というのがありました。それはスキンヘッドのかわいらしい顔をした太ったおっさん(確か料理人だったと思う)が世界各国を訪ねてその国のいわゆるゲテモノ料理を食べまくるという番組でした。
もちろん日本にも来まして、もう忘れましたがカエルとか、何かの心臓を生で食べたりとか、日本のおっさんと焼き鳥食い競争なんかしてたと思います。その番組の終盤、何故かそのおっさん神戸へ行って神戸ビーフも食べていました。大変おいしそうで、実際間違いなくおいしいだろう神戸ビーフのステーキをおいしそうに食べているおっさんを見て、「おいおい、何してんねん!趣旨ちゃうやろ!」と思ったものです。

つまりそれほど神戸ビーフは欧米人のハートをわしづかみにしているのです。



うらやましい!と思うのです。阿蘇牛だって…。


やはり神戸ビーフの“ビールを飲ませる”というインパクトはかなり大きいものがありますので阿蘇でもこれに対抗して、例えば“ウイスキーをダブルで飲ませています!”とか“毎日温泉に入れています!”とか何かインパクトのあることをしてほしいところです。そうしたら阿蘇牛のブランドの価値が爆発的に上がって、火口を見るために、山歩きするために、温泉入るために、の+αとして“ASO BEEFを食べるために”海外からわんさかゲストさんが来るようになるんじゃないか…、などと淡い妄想をしている今日この頃です。

2012年6月14日木曜日

ぼやき。


6月です。6月は旅行者が少なく、先ほどもがらんとしたリビングルームを腕組みして眺めながらウーム、どうしたものか、といろいろ考えているようであまり何も考えていなかったりしてました。




きのうさんにん、きょうふたり、あしたひとり、あさってひとり…。ポツポツ、ポツ、ポツ…。みなさん出来ればまとめて来てくれないかなあ(と本音をポロリ…)。



なんか久しぶりにブログを書くかと思ったらまたゲストさんの少なさをボヤいてしまいました。私は何事にもポジティブだぜぇ、と自信を持って言えるような人間では全くないのでよくボヤキますが勘弁してください。


やはり梅雨の6月。雨が降ったり天気が悪いと阿蘇の魅力っていうのは半減してしまうというのはそれは確かにそうなのですが、でもなんといっても、何度も言うように世界の阿蘇ですから、みなさんもうちょっとなんとか来ていただけないでしょうか。

…と試しに書いてみると、ふと、昔広島に住み始めたときに何度か来た新聞購読の勧誘の方を思い出しました。
その方は、「なんとかとっていただけませんか。お願いします。そこを何とかお願いできませんかっ!お願いしますっっ!!」
と、毎度土下座をせんばかりに頭を深く下げられて、混じりっ気なし、ド直球の懇願作戦をされる方でした。私は新聞を取るつもりはなかったので、彼の必死さに多少心動かされつつも申し訳ないけど…、と結局断り切りました。


阿蘇に来てください、来てください、と言い続けるだけでホントに来てくれるならナンボでも言いますが、実際はそんなカンタンにいくものではないですからね。

まあ6月ですから、多少諦めの気持ちもあります。でも出来ればみなさんまとめて来てくれないかなあ…(と本音をポロリ←2度目)。

2012年6月9日土曜日

テレビは無い。




先日、「部屋にテレビありますか?」と問い合わせの電話がありました。

いやないんですよと言うと、「でもリビングとかにはあるんですよねえ。」とおっしゃいます。

いやないんですよと言うと残念そうに電話を切られました。

たまーーーにですが同じことを聞かれます。私の本音をぶっちゃけてしまうと、(フーン。折角の旅行中なのにそおーんなにテレビが見たいのデスカ?フーン。)と若干冷ややかなまなざしになってしまいます。


阿蘇ベースはプライベートの部屋もありますし、ドミトリー(相部屋)も慣れていない方でもなるべく快適に過ごしていただけるようにいろいろと考えて作りましたが、テレビはありません。

ウチももちろん宿泊施設ですが、ホテルとは性格というか特徴が違い、できれば旅行者同士で交流してもらうことを目的として間取りなど考えております。


テレビがあることで旅行者同士が話を始める機会を多少でも奪ってしまうと私は考えてますのでテレビは初めから置いてませんしこれからも基本置きません(テレビがあるところは良くないという意味ではないですけどね)。

さっきまでお互い知らない者同士だった旅行者達がしばらくして楽しそうに喋っていたりするのを見ると、私としても秘かにヤッタぜと実際何もしてなくても何だか仕事をした気になり晩酌のビールがおいしくなります。




で、おそらくその電話された方だと思うのですが、男子二人組、結局ウチに来られました。そして言いました。

「あのー、今晩サッカー見たいんですけど、この辺スポーツバーみたいなところありませんかねえ。」


え、サッカー?なになに代表戦?オマーンと。アレ、もうワールドカップ最終予選始まるんですか!?最近あんまりニュースも見ないし新聞も3週間分位を後からまとめてざっと読むだけだので全然知りませんでした。

そういうことなら全然納得です。冷ややかなまなざし、深く謝罪致します。



でもスポーツバーとかそんな気の利いた場所はこのへんにはありませんからねえ。ただ、ここから徒歩2分の温泉、夢の湯さんにはテレビがあるので、温泉入れば代表戦ならチャンネルを占拠しても誰からも文句は出ないでしょう、と伝えてしまいました(夢の湯さん、勝手にスミマセン。いつもお世話になっております!)。


そして彼らはその温泉に行き、ちゃんと見れたし、勝ったしで大変満足されて帰ってきました。


そして昨日のヨルダン戦は6得点快勝。
日本調子いいですねー。12日対戦のオーストラリアはなかなか強いと思いますが、今の日本なら蹴散らしてくれるでしょう。楽しみです。

2012年6月3日日曜日

デビュー。

東京から何度も来て頂いてる阿蘇好きSさん。今回は短い期間ですが、ヘルパーとして手伝ってもらっています(ヘルパーさんは引き続き募集中です)。

彼女が滞在しているうちに一度飲もうかと思ってましたので、こちらもまた何度も来ていただいている(数えたらなんともう7回目ですって。いつもありがとうございます!)熊本のT夫妻もいらっしゃった先日、みなさんで軽く飲みました。

よくよくお話しをしてみるとTさん、熊本のラジオ局でDJをしてらっしゃるとのことが発覚。今度番組聞かせてもらいますね。奥さんは英語ペラペラなのは知ってましたが、昔南米アマゾンで1年間住んでいたということも発覚。やはり飲むといろいろなことが発覚します。


皆ある程度酔いもまわり、気持ちよくなったところでハーモニカの演奏をされるSさんに少し披露していただきました。
実は私もSさんの影響でハーモニカを始めてここ1ヶ月半くらいは休み時間には誰もいない公園に行っては秘かに練習をしていました。そんなことをSさんがしゃべってしまうものですから遊びに来ていた友人Yさん、得意のムチャ振りの矛先が私に向かってきてしまいました。私は人前でしゃべるとか、人前で何かするとか可能な限り避けて通りたい人間ですので、秘かに恐れていた展開に内心し、しまった(←Yさんに知られてしまい)、と思いました。


基本的にはホントに嫌なら断固拒否して“びっくり水”のように皆の盛り上がりを一瞬で冷ますことも厭わないくらいの覚悟を持って生きていますが(←どんな覚悟だ)、今回に関しては人も少ないし、ちょっと酔ってるし、まあいーかと人生初の人前演奏デビューをしてしまいました。キラキラ星にしようかとも思いましたが、やはりここはこれを演奏するためにハープを買ったと言っても過言ではないコレ↓。



初心者なので終盤の長いパートはまだ無理ですが、それなりにすこしだけ演りました。

運動会のかけっこでビリの人に贈られるような、あたたかくてすこし切ない盛大な拍手をいただきクセになりそうでしたが、いつかは切なさの混じらない拍手ももらえるようもっと練習します。

2012年5月26日土曜日

はく、目覚める。




10日くらい前でしたか、はくがみ゛ゃーおみ゛ゃーおとやけに興奮した声で呼んだのでドアを開けてみると、スズメを一羽口にくわえて持っていました。

どうも猫はとらえた獲物を持ち帰り飼い主に見せるという習性があるらしいということは小耳にはさんでおりましたので、その死にかけのスズメを見て(まだ息がありました)一瞬固まったものの、猫とはそういうもんなんだと自分を納得させました。


翌日か翌々日だったか、今度はカナリヤのような黄色い鳥を持ってきました。その数日後には再びスズメを持ち帰ってきました。

仕留めた鳥たちに軽くジャブをかますなどしているはくを見ると、昔テレビで見たシャチがまだ息のあるアザラシの子供を空中に放り投げたりして弄ぶ映像や、ライオン(かトラか忘れたが)の親がガゼル(だったか忘れたが)の子供を生殺しのまま子供達に狩りの訓練も兼ねて与えていたような、幾分残酷な映像を思い出します。


スポーツハンティングだとか釣りにおけるキャッチ&リリースなど、食べるつもりもないのにむやみやたらと生き物を傷つけることはやはり基本的には全く感心しないので、

「はくあのな、食べるつもりもないんだったらかわいそうだからもう獲ってくんのやめな。」とはくの目をしっかり見て言い聞かせました。


相変わらず猫の言いたいことはよく解りませんが、

「アイアイサー。もうこんなことは二度としません、マスター。」とは絶対に思っていないことだけはそのつぶらな瞳がはっきりと語っていました。






そして本日4羽目を仕留めてきました。

はく、完全に狩りに目覚めてしまいました…。