2015年3月15日日曜日

一歩を踏み出す。

早いもので3月も半ばになり、寒さの厳しい阿蘇ですからまだまだ薪ストーブはバリバリ働いてますが、近頃は春らしく段々と寒さの柔らかい日が増えてきました。


阿蘇の山々は現在野焼き後の黒色春バージョンで、火口の状況といえばまあ相変わらずです。通常時の真っ白な噴煙をあげていて、お、いまはおとなしいなと思う時もあれば、火山灰混じりの黒っぽい噴煙をあげていて、おー、元気いいなー、灰こっち来ないでクレー(風下のみなさまには大変申し訳ありませんが)とか思うこともあります。


噴火警戒レベルは昨年の8月から変わらずですが、やはり噴火及び火口周辺1キロの立入禁止の影響もあり、予約状況は昨年に比べ明らかに少なめです。この状況がいつまで続くかは阿蘇の神様のみぞ知る、というところでそんなにすぐに通常時のレベル1に戻るような期待はすでにしてません。まあある程度長引くことは覚悟しています。


そんな中、以前働いていた会社の先輩が遠方から初めて阿蘇ベースに来てくれたので少し山を案内してきました。

 

とても簡単に行けるのにあまり多くの人が歩かないようなところをのんびりと歩いた、歩きはじめが遅かったので2時間弱程度のちょっとしたハイキングでした。その先輩は阿蘇には以前何度か来たことがあったそうですが、山はほぼ草千里と火口を見ただけだったようです。近年は長野県などの高い山にもよくトレッキングに行かれるそうで、その日は阿蘇やまのほうから外輪山の稜線がぼやけて見えないくらいモヤっていたいまいち空気の透明度の低い日でしたが、そのハイキング中にしみじみとこんなことを言ってくれました。

『阿蘇がこんなにいいとは知らなかった。』

私は鼻高々に(←私が鼻を高くする筋合いは実際のところないのですが)、「でしょー!阿蘇ってスッゲーいいんですよ!」などと言ったのですが、同時に阿蘇を訪れる人達のどのくらい割合の人達が阿蘇の本当の良さを体感してくれているのかふと疑問に思ったのでした。

ここで言った本当の良さとは要するに、火口も勿論いいんだけど、車で火口横まで行って火口をサッと見て阿蘇観光終了とするだけじゃなくってことで、阿蘇の山をウロウロ歩いてみるとまたかなり違う感じを受けるはずだと思うのです。いまのところ火口周辺1キロの立入禁止区間がありますが、それでも阿蘇の素晴らしい景色を見ながら歩けるコースも阿蘇ベースではいくつかおすすめしてますので是非歩いてみていただきたいですね。




『When you want something, all the universe conspires in helping you to achieve it.』
(お前が何か望めば、宇宙のすべてが協力して、それを実現するように助けてくれるよ)

突然でしたが、パウロ・コエーリョ氏の世界的な大ベストセラー、『アルケミスト』の有名な一節です。
私は阿蘇ベース立ち上げ時に、普通ではそれほど起こらないだろうと思える幸運がいくつか続いたという経験もありますので、割と素直にこういうことってホントにあるよなと思ってます。


40代の半ばで“いろんなものをふっ切って、やりたいことをやる”という勇気ある新しい一歩を踏み出したその先輩ですから、きっと全宇宙が協力して助けてくれるだろうと思います。



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