2011年6月25日土曜日

人生の壁。

雨、雨の日々が過ぎると、いきなり真夏のような暑さがやってきました…。

暑かったですがその日は山歩き日和、隠れスポット愛好家仲間のYさんに先日発見した洞窟と滝を案内してきました。

先日のブログにも書いたその滝、段々になっていて上に登りたくても登れそうなところが全くなかったのであきらめたのですが、もちろん状況は今日も同じ。上下左右隅々まで注意深く観察しても登れそうなところはなく、上から何処か降りるところを探すしかないだろうと私としては前回ですでに結論が出ていたのでした。


「これは登れんよなあ。」とふたりして恨めしげに上の滝を見上げたり周辺をウロウロしていましたが、しばらくすると、


「これはね、人生と一緒ですよ…。」

おもむろにYさんが語り出しました。


「目の前に大きな壁が立ちふさがる…。こういう時どうするか…。




…正面突破ですよ!!

と、力強く言い放ったのです。
要するに、真正面から水に打たれながら登ってみましょうということですが、彼はこんなことを臆面もなく言ってしまうひとなのです。



こうしてその人生の壁に立ち向かうべく、おっさんがふたり、パンツ一丁の臨戦態勢になったのでした。

下はゴツゴツした岩場ですし、裸足でもあります。もし落ちてしまったら怪我をしてしまう可能性が大ですので緊張感があります。





Yさんが、まず、トライします。が、手が、どこにもかかりません。

とりあえず私は下で落ちたときにクッションになるように待ち受けながら、トライ1、トライ2、トライ3、と見守ります。私もやってみますがやはりムリです。そしてYさん、意を決して次のトライ。

ああ、やっぱりダメだな、どうにもならん、と思った次の瞬間、Yさんの足が突起部をにかかりフッと体が一段上に持ち上がりました。すると次は手がその上の引っかかりに届き『おっ、おっ、おおーっ!』と言う間に登り切ってしまいました。

「おおー、ヤッター!スゲー!」 歓声を上げる私。

するとYさん、一瞬の歓喜のどや顔の後、あたりをキョロキョロと見回し、急に心配そうな顔になりました。




「これ、降りるの…、どうしよう。」


そりゃあ、そうです。降りるほうが登る以上に危険です。

とりあえず滝見てきます、と見に行って戻ってきたYさん、ニンマリとグーサインを出し、「ここ、スっゴイいいですよ!」と興奮気味。どうやら滝壺はないらしいが滅多に人が入り込まない(込めない)場所、やはり独特の雰囲気があるようです。

さて、問題はここから。どうやって降りようか。

(長くなったので続きます)

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