先日、告知通り奈良裕之(ならゆうじ)さんにおいでいただきました。お会いしてみると、やはり、というか、俗世間の哀歓をひとつ超越した精神世界の住民然とした神秘的な佇まいで、思わず手を合わせて拝みたくなるような微笑を絶やさないホトケサマのような方でした。
かといって、気位が高くてお話ししづらいタイプ、という感じではなく、あくまで物腰は柔らかに、気さくにお話もされます。
「ライブ前とか緊張しないんですか?」
「あぁ、それは全くしないですね。」
「観客がたくさんいても。」
「そうですね。」
…うーん、私にはムリ(人前に出ると、アガる。)
「動じない心、というのは技術―テクニックなんですよ。(←要約)」と奈良さんは仰いました。そしてそのことについて少々説明いただきました。
…うーん、理屈ではなんとなく解る気がします。でも実際そのように実行出来るかどうかはまた別問題で、私のような並の人間には、奈良さんのような“揺れないこころ”を会得するのは、残念ながらあと四半世紀3回分くらいはかかりそうです…。
全く聞いてなかったのですが、ピアノ&シンセサイザーの即興演奏家である、今井てつさんもおいでくださり、おふたりのジョイントライブでした。
どこから、どうやって発せられているのか、じぃーっと見ていてもよく分からなかった、まさしく“風の音”からはじまる(後から聞いたら、奈良さんの呼吸音、ですって。びっくり。)、日常おいそれとは体験できない不思議な世界に引き込まれるような、素晴らしいライブでした。
照明を全部落としてロウソクの炎のみでしたので、使えるような写真が一枚も撮れてなかったのが残念ですが、下はライブ終了直後の一枚…。
ライブの後は、阿蘇ベース初の完全ベジタリアンディナーで、ささやかな宴を開きました。奈良さんご一行は菜食主義者でお酒も飲みませんが(奈良さん曰く、もう一生分飲んだ、とのこと。)、私達は構わずぐいぐいと飲んでしまいました。
その中でなんとなくカエルの話が出まして、今回の発起人Yさん、ヒキガエルが好きで、家の周りにたくさんいるらしいヒキガエルをテントの中で飼っていたことがある、という話から、
Yさん「以前原付に乗っているときヒキガエルを避けきれずに轢いてしまったんですよ。でもなんでか分からんですけど、そのカエル、全然平気でピンピンしてたんですよ。」と言ったら、奈良さんすかさず「ケロッとしてた?」。オヤジギャグとは言わせない、スピード感とキレのあるギャグで、私をうならせたのでした。
(ほんの少し続きます。)
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